
ベトナム人との結婚手続き事例紹介
最終更新日:2025年2月2日 行政書士 勝山 兼年
ベトナム人結婚相手が現に「留学」などの在留資格で在留している場合、「日本人の配偶者等」への在留資格変更許可申請が受理されれば、在留期間の満了日を超えても特例期間として在留が認められます。
「申請に対する処分が在留期間の満了までに終了しない場合には,その外国人は,その在留期間の満了後も,処分がされるとき又は従前の在留期間の満了の日から2月を経過する日のいずれか早いときまで,引き続き当該在留資格をもって本邦に在留することができることとなります。」

「日本人の配偶者等」の在留資格変更許可申請が受理されるために法律上結婚が成立している事が必要です。それを証明する戸籍謄本を添付できれば、まず、申請は受理されるでしょう。ベトナム国の結婚証明書は後日に提出するのでも構いませんので、在留期間の満了日が間近の方は、ベトナムの結婚証明書の発行を待たずに申請すればよいでしょう。
申請後に追加書類の提出の要請などがあったとしても、特例期間中に処分(許可不許可の通知)が成されます。「日本人の配偶者等」への在留資格変更が許可されれば、次回の在留期限の満了日は在留資格「日本人の配偶者等」の許可日ではなく、在留資格「留学」の在留期間の満了日の月日となります。
不幸にも在留資格の変更が不許可の場合、その後の手続きについては既に「留学」の在留期間の満了日は超えていますので、変更を認めないのであれば不法残留状態となります。そこで、出国準備期間として一ヵ月程の滞在を認めるとして、在留資格「特定活動」への変更申請し、直ぐに許可されます。
ベトナム人配偶者が本国に帰国したのち、不許可理由を解消できれば、在留資格認定証明書交付申請をしてベトナムから日本に呼び寄せることになります。

⑫カラオケ店、マッサージ店で知り合ったベトナム人女性と結婚する場合
ベトナム滞在中にカラオケ店やマッサージ店で知り合った女性と結婚し、日本に呼び寄せるための在留資格手続きをする場合について紹介します。
いかがわしい店での出会いは出入国在留管理局の審査に心証が良くないと考え、日本料理店などで出会ったように偽って記載される方がいますが、これは虚偽申請になりますので、絶対にされない方が良いです。入国管理局の審査において、カラオケ店やマッサージ店で出会った事はマイナスとは思われません。心配無用です。一方、申請書類に虚偽の内容を記載したことが知れれば、入国管理局を欺いたこととなり、「偽りその他不正な手段で上陸許可を受けようとしている者」として、在留資格は許可されないでしょう。 バレなければと安易に考えず、正直に真実を記載しましょう。
ところが、日本の風俗営業店などで出会った場合については、入国管理局の審査でマイナスに受け取られます。ベトナム人女性が、日本で稼ぎたいとの理由で偽装結婚をすると思慮されるからです。だからと言って、そのことを隠し、偽った内容のに申請することをするべきではなく、正直に申請しましょう。入管法上では風俗営業店で出会った事は不許可の理由にはならないのです。

ただし、お相手ベトナム人女性の在留資格が「留学」や「家族滞在」であれば、配偶者への変更はほぼ間違いなく不許可になるでしょう。上記在留資格者はたとえ資格外活動の許可を得たとしても、風俗営業店でのアルバイトは禁止されております。ベトナム人女性の在留状況は不良で結婚にも信ぴょう性がないとみなされ、許可されないのです。
このような状況の方と結婚し、日本で一緒に暮らしたいであれば、一旦、それまでの在留資格での在留を止めて日本を出国させます。そして、「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請し、再度、日本に呼び寄せることをお勧めします。

⑬夫がべトナム人で妻が日本人の場合の生活費支弁能力を証明する方法
べトナム人が夫で妻が日本人の場合の、在留資格手続について生活費支弁能力を証明する3つの事例を紹介します。
Ⅰ:日本人妻に安定的な収入がある場合は、通常の入国管理局が求める書類を提出することで足ります。収入金額の目安は所得税の課税対象になるぐらい以上です。看護師などの収入の安定性を裏付ける資格があればそのことも証明しましょう。
Ⅱ:日本人妻の収入が少ない場合は、別の身元保証人を付けましょう。収入のある父母兄弟姉妹など親族に身元保証人になってもらいましょう。その身元保証人が課税対象者で税金の滞納がなければよいです。親が年金受給者でもそれなりの預貯金と自宅が自己所有などであればそのことを証明することです。日本人妻も収入があれば、世帯全体での収入で審査されます。
Ⅲ:頼れる親族がおらず、夫婦二人の収入で暮らしていく場合については、夫であるべトナム人も日本で働き収入を得る見込みがあることを証明しなければなりません。例えば、べトナム人夫が技能実習生の場合は、技能実習終了後も実習先会社で雇用されることの採用通知書等を貰っておくことです。その通知書の内容には、在留資格「日本人の配偶者等」の許可がなされてから雇用する旨の記載をしてもらってください。人手不足の昨今ですので、実習先会社は概ね採用してくれると思われます。
実習生でなく、べトナム人夫は現在べトナム在住の場合については、短期滞在査証を得て、、一度日本に呼び寄せて、日本での就職先と面談し、採用が内定されましたら上記と同様に採用通知書等を貰い、一旦べトナムに帰国後、あらためて出入国在留管理局に「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請する事をお勧めします。もし、短期滞在査証の滞在期間期間が90日であれば、べトナムに帰国せず、入国管理局に「短期滞在」から「日本人の配偶者等」へ在留資格変更許可申請することも可能です。

⑭日本人がベトナムから戻ってきて間もない場合の生活費支弁能力を証明する方法
数年間の海外勤務を終えて、日本に帰任したばかりでは収入や納税状況を客観的に証明する書類は市役所などでは発行されません。住民税の対象になるのはその年の1月1日に住民票があるものに限るからです。海外から住民票を日本を戻しても、その年は課税対象にはなりません。
- 住民税とは
住民税とは、1月1日に住所がある都道府県、市町村に納める税金のことを指し、「道府県民税」(東京都は都民税)と「市町村民税」(東京23区は特別区民税)との2つが含まれます。
また、たとえ住民票が赴任以前からそのまま日本にあった場合でも、勤務先が非居住者で給与の支払いも現地での支配だけでありましたら同様に収入の証明はなされません。
上記に当てはまる場合には、ベトナム人配偶者を日本に呼び寄せるために在留資格認定証明書において、出入国在留管理局に提出する、扶養者で身元保証人でもある日本人配偶者の課税証明書と納税証明書の発行が受けられません。
手続きにおいて配偶者の在留資格を得るための対応は理由書を提出することと、公的証明書に代わる勤務先から書類を提出することとなります。理由書の内容は公的証明が発行されないことと、海外勤務時と現在の収入を記載することです。まその収入を裏付ける給与支払い証明書などを勤務先に発行してもらうい提出します。
勤務先を退職して、日本に戻ってきた場合は新しい就職先を見つけて、2.3か月分の給与明細を提出することで対応します。転職先が見つからなければベトナム人配偶者の在留資格は許可されない可能性が高く、日本に早く呼び寄せたいのでしたら、早く就職してください。そもそも、ベトナム人配偶者の在留資格手続きを考えれば、それまでの勤務先を辞める選択は非常にデメリットが多くあり得ない判断です。しかし、やんごとない事情で会社を辞めてしまったのでしたら、次の勤務先をきめて、生活が安定している状態に早くしてください。
